医院を開業するまでには、下記のような流れがあります。
ご自身で開業準備をされる場合やコンサルティングを委託する場合に参考とされてください。
開業準備(概略)
- 基礎スキル・経験の習得(0)
- 開業までの間に、医院経営のための、「専門医スキル」、「医院経営知識」をご自身が習得する。
- コンセプトに合った開業地を探し事業計画を練る(1~3)
- 習得したスキルや経験、想いを活かしてどんな医院・サービスを提供したいのか医院コンセプトを考え、それに合う場所を探しだす。失敗しないために、開業希望地でどのくらいの患者数が見込めるか、開業当初だけではなく少なくとも20年先までの見通しを算出し、収支について検討し事業計画を策定する。
- コンセプトと事業計画に沿って、ハード面ソフト面(人以外)の準備を進める(4~6)
- 描いた計画を実現するために具体的にどうしていくかどのように資金を工面するか、開業資金と当面の運転資金など両面から見て検討しながら、その計画の範囲で、診療所の設計、導入する医療機器や、サービス内容選定を行う。
- 直前準備(7~9)
- スタッフの採用や、届け出、プロモーションなど、直前の準備を行い開業のための最終の準備を行う。
- 開業~経営(10~11)
- 無事に開業を迎えたらどんどん改善のためのPDCAを回していく。
開業準備(詳細)
0.開業医としてやっていけるだけの専門スキル、経営知識を習得
開業までの間に、医院経営のための、「専門医スキル」、「医院経営知識」をご自身が習得する。
※大病院などの勤務経験のみで、いきなり医院経営を行う事に不安がある方は、小さい医院などで経営に関することを学びながら給与も確保できる求人などをご紹介する事もできます。
協力業者:医師専用人材紹介サービス業者
1.医院の構想(コンセプトについて)を練る
開業までの1年程度の間に、幾度となく出てくる判断のシーンで、最終的に先生の背中を押せるのはご自身の想いや医院のコンセプトになります。
コンセプトを決めます。はっきりしたものがない場合は、大まかでもいいのでまず最初にそのコンセプトを固めることが大切です。
2.診療圏調査、開業用地を選定する
特定の開業希望場所が指定されていなければまずは開業する土地の選定を行います。
周辺の施設業況や人の導線、診療圏調査(その地域で1日あたりどれくらいの外来患者が見込めるのかの調査)を行います。
目で見て足で稼いだ、数値だけではわからない現地情報をお伝えしながら、一緒に開業候補地を探します。
協力業者:大手や地元の不動産業者
3.事業計画書(仮)の策定、収支シミュレーションを行う
短期、中期的な事業計画書を作成、必要資金を算出します。
医療業界に精通している税理士をご紹介し、経営面・財務面において事業計画書策定支援を行います。
協力業者:税理士事務所など
4.診療所・店舗施設を設計する
事業計画と、規制に従い、施設の設計を行います。
待合室や診察室、店舗の大きさやレイアウト、トイレの位置、電子掲示板の有無等、お客様が訪れやすく、滞在しやすい施設の設計をサポートします。
協力業者:建設業者(設計、施工、内装)
5.サービス内容を選定する
HPや予約システム(オンライン、電話)、OTC取り扱いの有無、訪問利用の有無など細かなサービス内容を決めます。
各サービス導入の影響コストなどについて助言を行います。
協力業者:医療機器メーカーなど
6.必要資金を準備する
最初に策定した事業計画に実際の医院開業にかかるコスト(内装、医療機器、他)を盛り込んだ最終的な事業計画書を作成し、金融機関との折衝に臨みます。
融資のための必要書類の準備サポートを行います。
協力業者:金融機関など
7.スタッフを採用する
コンセプトや事業計画に基づき、必要となる人材像に合わせた採用活動を行います。
商圏内での人材ネットワークを駆使し、適切な人材の確保をサポートします。
協力業者:人材紹介サービス、地元のつながりなど
8.各種届出を行う
保健所、厚生局、医師会、税務署、労基署など様々な官公庁に届け出が必要です。
それらの書類作成、提出をサポートいたします。
≫各種届出
協力業者:司法書士、行政書士など
9.広告等来院促進を行う
事前に、近隣の住民や会社などにご挨拶に行ったり、チラシを配ったり、内覧会を行ったりします。(先生のご希望に合わせて)
業者選定のお手伝いや、アドバイスを致します。
協力業者:広告会社など
10.祝 医院・クリニック開業
医療機器や電子カルテ・レセコンの実戦で使用する前に、稼働するかどうか事前に確認したりします。あとはスタッフと心を一つに初日を迎えて下さい。どんなに事前に準備をしても想定できていないトラブルは発生するものです。その時にも、患者さんファーストでスタッフ全員で乗り越えましょう。
事前シミュレーションなどのお手伝いやアドバイスを致します。
11.増患対策
診療圏調査や事業計画をどんなに丁寧に立てても、計画通りに進むことは稀です。
患者が思っているより集まらない場合は、どうしたらその状況が改善するのか現状分析と次の一手を考えます。また、うれしい事に、想定以上の患者さんが来院していただいているようなときは、人手などが足りなくなって、スタッフに負担が多くかかってしまっていることも想定されます。その場合でも、次の一手を考える必要があります。
増患対策、求人などのお手伝いを致します。開業後も、引き続き末永くお手伝いをさせていただきます。
≫増患対策